Waldenの安曇野日記 Vol,14
Waldenの安曇野日記 Vol.14「喫茶店今昔物語」の巻 その1(前編)
僕が高校生だった頃、原付バイクで東京の江戸川の土手を走っていたら、映画「男はつらいよ」の寅さんのロケをやっていた。
まだ原チャリはノーヘルで走っても良かった頃なので、ずいぶん昔の話だけど、でも考えてみたら、その頃でも映画の中のタコ社長は「税務署に行く」と言って、すでにヘルメットをしてオートバイに乗っていたような気がするなあ。
何の話だっけ?
そうだった、その頃やっと喫茶店に行ける年齢になったのです。
当時、家の近所にストレートコーヒーの種類をたくさん置いてある硬派な喫茶店があって、たまに飲みに行っていたのです。
店の中には、タンザニアとかキリマンジャロといった、何のことだかわからない単語がたくさん書いてあって、それらが地名やコーヒー豆の種類を指すということを知ったのは、ずいぶん後になってからのことだった。
大体、アメリカ大陸が南北に分かれているということも、その頃は理解していなかったと思う。
もう少し繁華街にある某ターミナル駅の近くには、純喫茶という名前の店がいくつもあって、最初の頃は、「純」という名前のチェーン店が経営しているものだと思っていた。
あと、月極駐車場。月極さんという大地主がやっている駐車場かと。
また話がずれました。
その頃はインベーダーゲームが出たばかりの頃で、喫茶店はどこの店に行ってもピコピコ音がしていた。
それでも、すべての席がゲーム機というわけではなくて、半分くらいは静かにコーヒーを飲むための席が用意されていたと思う。
その頃の喫茶店のサイドメニューは、ピラフやホットサンドといったもので、珍しかったのは、アイスクリームが入っているホットサンドで、こんがり焼けたプレスパンの中に、冷たいアイスクリームが入っているものだった。
おもしろくて何回か食べたけど、とてもおいしかった記憶がある。(つづく)