Waldenの安曇野日記 Vol.117「オーケストラの職人」の巻
CATEGORY無題
Waldenの安曇野日記 Vol.117「オーケストラの職人」の巻
みなさんこんにちは、Waldenの安曇野日記の時間です。
前回のラジオの収録で、みくりやさんとコード和音の話になりました。
その時の話です。
ある有名歌手が、フルオーケストラをバックにしたがえて歌をうたったとします。
その時に有名歌手は、自分でアドリブを入れてメロディラインを変更してしまいました。
オーケストラの奏者の一部は、演奏をやめて音を出さなかったそうです。
すべての奏者ではないのですが、歌手が変更して歌ったメロディの音がディスコード(不協和音)してしまう楽器の奏者は、そんな音楽に加担するのを拒否して音を出さないそうです。
すごい世界ですね。
この世界では当たり前なのでしょうけど。
僕はウォールデンを開業する前に東京に住んでいて、僕が住んでいたマンションは近所にいくつかの音楽大学がある環境でした。
たまたま僕の部屋の隣のおじさんがどうもクラリネット奏者で、昼間からクラリネットを吹いているのです。
それで、時々姿をくらまします。
おそらく仕事が入って演奏旅行に行くのだと思うのですが。
行方をくらましていない時のおっさんは、朝起きてジョギングに出かけます。
クラリネットですから、心肺機能を鍛えているのでしょうけど、心肺機能というか心配機能というか、どっちにしても明日の仕事が心配そうな顔をして走っていました。
そういう僕も、ひがな一日部屋にいて編曲をしていました。
一日に一回プールに行って、数キロ泳いでいましたけど。
そんな一見失業者風(ホントに風かいな?)に見えるおっさん二人の間に、奇妙な友情がかもし出されたのは自然の成り行きでしょう。
ある時となりのおっさんがクラリネットを吹きだしたので、僕も負けじとギターを弾きはじめました。
で、なんとなくメロディのやり取りを壁越しにしていたら、だんだんセッションのようになっていったのです。
僕がギターでメロディを奏でると、クラリネットのおっさんも同じメロディを返してきます。
こっちも負けじともっと難しいメロディを弾くと、おっさんは軽々とそのメロディを返してきます。
おっさんって書いてますけど、きっと有名な一流のオーケストラ奏者の方なのだと思います。
N響か東京フィルか知らないけど、おっさん、失業しないように頑張れよ。
あと早く嫁さんもらってメシ食えよ。
って、オメーには言われたくねーよ、ということでしょうね。
スポンサーサイト