Waldenの安曇野日記 Vol.138「初デート」の巻
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Waldenの安曇野日記 Vol.138「初デート」の巻
みなさんこんにちは、Waldenの安曇野日記の時間です。
「おーい、まきんぼー、一緒に帰ろう」
高校生のころのお話です。
僕はバットの代わりにホーキをにぎりしめて打席に立っていました。
場所は生徒用玄関前の中庭、その先の職員用玄関までボールが飛べばホームランです。
ピッチャー振りかぶって第一球投げました。
ぞうきんを丸めたボールが内角ぎりぎりをついてストライク。
第二球、アホのウォールデン少年が打った球はホームラン性の飛球となって職員玄関めがけて飛んで行きます。
が途中、空中でぞうきんがほどけて失速して内野フライ、アウト。
残念。
実況中継はこれくらいにして、とにかくそんな放課後の緊迫したぞうきん野球のときに声をかけられました。
僕のことを「まきんぼ」と呼ぶのはこの世でただ一人、アホのドラム友人だけなはずですが、そのときの声は妙に女っぽかったのです。
アホにさらに拍車がかかったのかと思って声のするほうを見ると、そこには本当の女の人が立っていました。
女の人というか、女の子ですね、高校生でしたから。
僕は何のことやらわからず、テキトーに「はぁ」と言っておきました。
そしたら、僕のぞうきん野球の永遠のライバルのヨナイ君が、「お前もてるじゃん」と言ってきました。
ヨナイ君はぞうきん野球不正投球の天才で、彼が投げる思いっきり湿らせたぞうきんボールは、ほとんど硬球のような重さでした。
しかも完全に水をしぼらないで投げる彼のカーブは、ボールの回転とともに汚い水をまきちらして打撃を妨害します。
ロージンバックの代わりに水を入れたバケツが置いてありました。
そうじの時間だから当たり前か。
さて、まきんぼーの話ですが、、、、
その女の子は一緒に音楽をやっていた人だから、前から知ってはいたのです。
でもほとんど話したことなかったので、かなりびっくりしました。
で、青春のドラマのお約束の場所、ゲタ箱に行ったら彼女が待っていました。
「んじゃ帰ろう」ということになりましたが、内心、「うーむ、この先はいったいどうなるんだろう」と考えていました。
で、とりあえず数メートル先にある校門へ。
しかし、そこで二人は重大なことに気がつきました。
僕の家は校門を出て右へ、彼女の家は校門を出て左へ行くのでした。
「あっ、じゃあねー」
「うん、バイバイ」
まぁ、デートといえばデート?
判定、微妙です。
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