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Waldenの安曇野日記 Vol.293「きずな」の巻

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Waldenの安曇野日記 Vol.293「きずな」の巻
 
みなさんこんにちは、Waldenの安曇野日記の時間です。
 
安曇野日記のヘビーユーザーの方はご存知だと思いますが、僕は4月になると自分の大きな怪我のことを思い出してしまいます。
 
当時の職業だったスキーの大怪我で、飯山日赤病院に入院して数ヶ月経ったある日、結局僕は東京の慈恵医科大学病院に転院するために一時退院することになりました。
その飯山日赤病院、最後の夜のことです。
 
ICUから始まって、何回か変わった僕の最後の病室は6人の大部屋でした。
みんなそれぞれに重症で、またそれぞれにいろいろな人生の事情をかかえて入院されている人たちでした。
僕の前のベッドの若い男性は脊椎損傷で、おそらく生涯運動障害が残ってしまうと話していました。
新婚のきれいな奥さまが毎日かいがいしく世話をされていて、始まったばかりの結婚生活と人生設計を、おそらく根底から設計しなおすことを余儀なくされたのにも関わらず、断固とした決意でやさしく旦那さまに付き添っておられました。
 
腓骨を全摘出して、それでもあるスポーツに復活しようとしている人もいました。
詳細は書けませんが、みなさん自分の運命に対峙されていて、全員がある覚悟のようなものを漂わせている風貌をされていたと思います。
 
そんな病室での最後の夜のことです。
 
なにがきっかけだったかは忘れてしまいましたが、全員で大笑いしてしまいました。
たしか、どなたかが寝たきりのトイレの苦労話をされて、それをきっかけにみんなが和気藹々と話し出して最後は大笑いになったのです。
 
戦友というのとは少し違うかな、、、、
僕にとっては、志しを同じくした者同士だけがわかる、そう、思いやり、のような時間だったと思うのです。
病室を出て行く僕への、これからが本当の戦いの始まりだぞという、エールのようにも聞こえました。
年齢的に物故された方もいらっしゃると思います。
今まさに戦っている方もいらっしゃるでしょう。
 
4月は、僕にそんなことを思わせます。
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